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【サンフレ 男気の証明】 サンフレッチェ広島の選手を 「リビングひろしま編集部」がインタビューします! 【記事一覧を見る】

【Vol.29】 工藤壮人選手 【背番号9・FW】

 背番号が9になり、新たな出発を誓う工藤選手。今期は“ゴールを取る”“結果を残す”ことにこだわりをもってプレーに臨んでいます。
 
工藤壮人選手 【背番号9・FW】  |リビングひろしま
工藤壮人選手 【背番号9・FW】
 
 
 G大阪戦では1試合2得点を挙げ、昨年のモヤモヤを吹き飛ばすような活躍をしている工藤壮人選手。好調さの要因を聞くと、「自分本来の良さをどうやって試合で出せるか、どういうプレーをしたいのかを他の選手に伝えることなどを第一に考えています」と、爽やかな表情で応えてくれました。

 柏レイソル時代、FWとしてワンチャンスを生かし、気迫でゴールを奪うイメージがありました。その上でプレースタイルを伺うと、「チームの中で最終的に誰が点を取るかという場面に、真っ先に行ってゴールを決めること。今期はそれを証明したいです」と、2ケタゴールを力強く宣言します。

 2016年、バンクーバー・ホワイトキャップスへ移籍。「ハングリー精神の塊のような選手ばかりだったので、よりたくましくなれました」とのこと。ところが5月に、プレー中にあごの骨を折る大けがを負います。「接触した瞬間に意識が飛び、手術後に意識が戻ったので、むしろ恐怖心はありません」ときっぱり。今でもファンから心配されるそうですが、笑いながら大丈夫だと繰り返します。

 サッカーを始めたのは小学4年生のころ。「少しでも兄に近づこうと必死でしたね」と振り返ります。柏ユース時代、ベンチにも入れない苦しい日々を経験。「落ち込んでいる暇があったら、他の選手よりも、ひたすら練習するだけ」と、人懐こい表情がこのときばかりは引き締まります。点取り屋としての期待が大きいだけにストレスも巨大。「どれだけ自分を信じられるかが、プロで生きていくには大切」と、笑顔の裏に精神面の強さを感じました。
 
 

WEB オリジナル

 JリーグYBCルヴァンカップ戦のG大阪戦で、2得点を挙げたFWの工藤壮人選手。14日の名古屋戦でも気迫みなぎるプレーを90分間続け、昨シーズンのモヤモヤを吹き飛ばしたかのようでした。なんと驚いたことに、読者から事前に寄せられた質問を一つ一つ紙に書き出し、その回答を用意してインタビューに臨んでくれるほど、ファンを大切に考えている姿が印象的でした。
 

今期は、自分の良さを取り戻したい

編集部

G大阪戦で2得点を挙げるなど、昨シーズンのモヤモヤが吹き飛んだのでは?
 

工藤

ふっきれたわけではないですが、昨年の悔しさを持ちつつも、今期は伸び伸びと自分らしさを見せられていると思います。 
 

編集部

今季は好調ですが、昨年と何が違いますか。
 

工藤

昨年は、サンフレッチェのスタイルに合わせようと、意識しすぎていた気がします。サンフレッチェには伝統的な戦い方があって、それに早く合わせなくてはいけないと焦って、自分本来の良さを忘れていたと思います。今期は、自分の良さをどういうふうに試合で出せるか、自分が試合でどういうプレーをしたいのか、それを他の選手にどのように伝えるかを第一に考えています。それが、良いプレーにつながっていると思います。
 

編集部

今年の抱負として、「こだわる」と色紙に書かれました。その意味を教えてください。
 

工藤

昨年は、僕自身も含めチーム全体として、勝利を得るために何が必要なのかという問いかけや、そのために各選手が細かいことにこだわっていたかということが、かなり足りていなかったと反省しています。また僕自身、シーズンの終盤は外から見ていることが多かったので、どうしても受け身になっていました。相手の攻撃を受けて、最終的に失点して苦しい状況を自分たちで作っていました。今年は、パスの質とか、動きの質とか、より細かいところを一つ一つこだわってやっていきたいです。そういう意味で、色紙に「こだわる」と書きました。
 

編集部

今期、具体的な目標の数字はありますか。
 

工藤

毎年、FWとして2ケタゴールというのは、達成したいと思っています。どんな状況であれ、ゴールを取り、結果を残すというところに、今年はこだわりたいですね。
 
 

9番は、身が引き締まる数字

編集部

柏レイソル時代は9番でした。やはり9番に対する思いは強いんですね。
 

工藤

僕にとって、身が引き締まる番号です。中学生、高校生ぐらいからずっと9番をつけていました。柏レイソルのユースからトップチームに上がった一年目は36番でしたが、3と6を足すと9ですし、そのあとは、19番でしたから、何かしら9という数字には縁があります。そういうことで、今年にかける意気込みと、改めて再出発という意味で、9番を着けました。
 

編集部

工藤選手は、佐藤寿人選手をリスペクトされているし、サッカースタイルも似ているので、11番が似合うのではと、私は思うのですが…。
 

工藤

佐藤寿人選手は、サンフレッチェに大きなものを残しました。リスペクトに値する選手だと思います。11番という背番号は、このチームにたくさんの大きなものを残した選手が着けるべきです。僕自身、まだまだサンフレッチェ広島に結果を残していないですし、背番号がどうのこうのとは言えない状態です。僕が結果を残し、サポーターからも認められる選手になれるか、まずはそれが一番です。
 
 

編集部

柏時代の工藤選手は、ワンチャンスを生かし、ゴール前のチャンスを気迫でねじ込むというイメージがあります。改めて、工藤選手のストロングポイントを教えてください。
 

工藤

ペナルティーエリアの中で、自分の良さを出せるのが、僕のストロングポイントだと思います。どういうふうにゴールを決めるかを逆算して、他の選手がボールを持ったときに、僕がなるべくペナルティーエリアの中にいるとか、早めに駆け引きしておくとか、それを意識しています。
 

編集部

自分の強みを1つと言われたら?
 

工藤

狹世鮗茲襪海鉢瓩任后6みというよりは、最終的にチームの中で誰がゴールするんだ、という場面で、「真っ先に行って、点を取るよね」と言ってもらえるような選手にならなきゃいけないですね。チームの中で一番ゴールが取れると僕は思っているので、それを証明していきたいです。

 

海外に移籍して、心が強くなれた

編集部

バンクーバー・ホワイトキャップスのときのことをお聞きします。アゴの骨を折る大けがをされました。その恐怖心は、今でもありますか。
 

工藤

相手選手と接触した瞬間に、すぐ意識が飛んだので、「痛い」という感覚がないまま、病院に運ばれました。手術が終わったときに意識が戻ったので、何が起こったのか分かりませんでした。その後、改めて映像を見て、「こういうことが起きたんだ」という感じでした。ファンの方から心配されますが、恐怖心はないですね。もちろんプレーにも影響はないです。
 

編集部

初めての移籍が、初めての海外ということで、学ぶことも多かったのでは?
 

工藤

ピッチの中でも外でも、今まで接することのなかった多国籍の選手とのコミュニケーションも含めて、自分がどういうふうに認められなきゃいけないのか、どういうふうに輪の中に入っていけばいいのか、自分なりにいろいろと考えました。自分のストロングポイントをどんどん証明していかなくてはいけません。周りに合わせるというよりは、「自分が!」というぐらいの気迫がなければいけないことなど、鍛えられました。ハングリー精神の塊みたいな選手がたくさんいたので、そういう中でもまれて、自分は強くなれたと思います。ただ、チームメイトは、いい選手ばっかりだったので、気持ち的には助けられましたね。 
 
 

できる限りのことをして、サポーターを喜ばせたい

編集部

サポーターをとても大切にされている姿をよく見ます。握手や声掛けなど、一人一人に丁寧に対応されていますね。
 

工藤

広島に移籍したとき、広島のサポーターは、僕を温かく迎え入れてくれました。また、こうして吉田サッカー公園で練習をしているときも、ここまで来て声援していただいています。そうしたサポーターの姿を見ると、できる限りのことはしてあげたいという気持ちになります。それを喜んでくださるのなら、僕もうれしいです。
 

編集部

毎年、バンクーバーで、サッカー教室を行っておられます。今年はインドでも行われたそうですね。
 

工藤

インドでは、サッカー教室ではなかったのですが、日本からボールをいくつか持っていって、行った先の空き地とかで遊んでいる子どもたちと一緒に、ボールを蹴ったりしていると、お互い自然と笑顔になれました。そのうち、たくさんの子どもたちが集まってきて、そういうところで一緒にボールを蹴れたというのは、また違ったパワーをもらったような気がします。こうした活動は、知り合いの出版社の方の影響があります。彼は日本の絵本をインドに普及する活動をしていて、牾本で何ができるのか瓩伴茲蠢箸鵑任い泙后K佑魯汽奪ー選手なので、サッカーボールを持っていくと、どういう影響を子どもたちに与えられるのかを知りたくて、インドへ行ってきました。
 
 

どれだけ自分自身を信じられるか

編集部

小さいころはどんな子どもでしたか。
 

工藤

僕は、男兄弟3人の真ん中です。少しでも兄に近づこうとサッカーも含めて、一生懸命やっていたという記憶はありますね。
 

編集部

柏レイソルのユース時代、ベンチにも入れない苦しい日々があったそうですね。
 

工藤

サッカーでの苦しみは、結局サッカーでしか解決できないと思っています。昨年の厳しい状況でもそうですが、なかなかメンバーに入れないというのは気持ちが落ちます。ただ、それをピッチの外まで引きずって、家にまで持ち帰って落ち込んでいるということは、全く意味がないと思っています。落ち込んでいる暇があったら、他の選手よりもひたすら練習するしかないです。
 

編集部

「自分を信じてやり続けること」 が大切ですね。
 

工藤

もちろんです。ずっと自分を信じ続けてここまでやってきています。自分の良さとか、強みをどれだけ自分自身が信じられるか。それは、プロの世界で生きていくためには大切なこと。そこを見失ってはいけないと思っています。
 

編集部

ケガを乗り越えてここまでこれたのは、家族の支えもあったかと思いますが…。
 

工藤

昨年は、試合に出られなかったり、ベンチにも入れなかったことが続きました。妻は、普段通りに、おいしいご飯を作って、帰ってきた僕を迎えてくれました。そういう姿を見ていると、やはり妻を喜ばせてあげたい、自分のゴールで妻を幸せにしてあげたいという気持ちが強くなりましたね。
 

編集部

ファンへコメントをお願いします。
 

工藤

これからも、難しい試合、厳しい試合が多くなってくると思います。選手も120%の力を
出して戦います。サポーターの方々の声援で、選手にあと一歩、二歩と足が出るような、熱い声援お願いします。連勝を伸ばしていけるように、また勝ち点を増やしていけるように、僕たち選手とともに一緒に戦ってください。よろしくお願いします。

 

読者から工藤壮人選手への質問

●Meg320さん

オフとオンの切り替えをどのようにしてますか。

工藤

オンとオフを切り替えるというよりは、僕の場合はピッチを一歩出れば自然と気持ちが切り替わります。サッカーのことは、一切家には持ち込まないというのは、自分の中で意識はせずにできていますね。
 

●きゃめさん

サッカー専門誌で、今、工藤選手がはまっていることに「お取り寄せグルメ」とありました。みんなにオススメしたい「お取り寄せグルメ」を教えてください。 
 

工藤

自由に放し飼いにされている鶏の肉を取り寄せました。妻と調べて、気に入ったものは取り寄せていますね。旬の野菜とかも、いろいろと取り寄せています。そうやって、妻と話をするのも楽しみの一つです。
Ⓒ2017S.FC
 

●tylorさん

試合の前にやっているルーティーンや験担ぎはありますか。
 

工藤

試合前日に、妻に髪の毛を切ってもらっています。妻は美容師ではありませんが、バリカンとハサミで上手に切ってくれます。僕は、髪が伸びるのが早いので、少しでもさっぱりして試合に挑みたいので、これがルーティーンかもしれないですね。
 

●トミーさん 他

広島に来てから、いろいろなところに行かれていますね。県内でお気に入りのスポットはありますか。
 

工藤

市内を散策して、天気がいい日は川沿いとかを歩いたりしています。途中、オシャレなカフェとかパン屋とかがあると、ふらっと入っています。気に入ったら「また来よう」というような、そんな感じですね。これから暖かくなってくるので、散歩することも増えそうです。
 

●ようようさん

工藤選手は阪神ファンですが、広島に来てからカープも好きになりましたか。
 

工藤

妻は、カープにどっぷりはまって、大ファンになりました。僕は阪神が好きでしたが、広島に来て、改めてカープの良さを身近に感じています。子どものころは友達と野球をしていたこともあって、野球全般が好きです。妻は、今年もできる限りカープの試合を見に行きたいと言っているので、僕も観戦できる試合があれば、一緒に行きたいと思っています。
 

●くろたまさん

奥さまの手料理で1番好きなものは何ですか。
 

工藤

最近はまっているのは、ノリのおみそ汁ですね。気に入っている乾燥ノリをみそ汁の中に入れています。それをよく妻に作ってもらっています。
 

●SPL∞ASH de JAPAN ICHIGANさん

工藤選手は、どうしていつもそんなに神対応なのですか。
 

工藤

意識はしていないのですが、僕自身こういう仕事ができていて、たくさんのサポーターに支えてもらっていていることに感謝しています。オンオフ関係なく、街中でも声を掛けてもらったときは、僕でよければできる限り写真でもサインでも応じています。結構街を歩いていると気付かれるんですよね。そういうときは気軽に声を掛けてください。
 
 

動画


 

PROFILE プロフィル  工藤壮人選手 【背番号9・FW】

1990年5月6日生、東京都出身。ルーティーンは、試合前日に妻に髪を切ってもらうこと。「さっぱりして試合に臨みたいですから」とのこと。最近ハマっているのはノリ入りのみそ汁。休日は川沿いを歩いたり、おしゃれなカフェやパン屋に入ること。「妻がカープの大ファン。僕も野球が好きなので一緒に観戦に行きたいですね」
  
【奥さまへの感謝は?】
「昨年はベンチに入れなかったときでも、普段と変わらずおいしい料理で支えてくれました。僕のゴールで妻を喜ばせたいですね」 
 
 
  
 
提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2018年4月7日号掲載)
 
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