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この地に生まれたことの意味を考え 「ヒロシマ」を発信し続けたい

NPO法人ANT-Hiroshima理事長 渡部朋子さん

NPO法人ANT-Hiroshima理事長 渡部朋子さん(「リビングひろしま」2016年5月28日号掲載)
NPO法人ANT-Hiroshima理事長 渡部朋子さん
 
 
 「原爆は、人間だけではなく、すべての生き物の上に落とされたもの」と語る渡部朋子さん。20歳のときの祖父の死をきっかけに、“生”と“死”について深く考え、広島に生まれた意味を強く意識するようになったといいます。「父母たちが体験した“ヒロシマ”についてもっと知りたいという思いに突き動かされ、被爆者の方や、原爆について知る方に会いに行って教えを乞い、多くを学びました。そんな私の姿を見て、それまであまり被爆体験を語ることのなかった母が、少しずつ話してくれるようになったんです」。“ヒロシマ”への思いはより深まり、一生かけて向き合いたいと思うように。
 
 結婚後、3人の子どもを育てながら、夫の法律事務所の事務長に。その後、身近な出来事をきっかけに、国際平和活動にも携わるようになりました。1989年にANTHiroshimaを設立。「サダコの絵本プロジェクト」をはじめ、被爆樹木を守り育てるプロジェクトや国際協力事業などを通じ、“ヒロシマ”の意味を発信し続けています。国内外、どこへでも出かけて行って、直接伝える。これが渡部さんの信念です。「初めの一歩は勇気がいるけれど、踏み出してみればなんとかなるもの」と、こぼれるような笑顔で語る渡部さん。疲れたときは、被爆樹木に“会い”に行くそう。惨禍を生き延びた命が、パワーを分け与えてくれているようです。
 
 

PROFILE  渡部朋子(わたなべともこ)さん

1953年広島市生まれ。特定非営利活動法人ANT-Hiroshima理事長。法律事務所の事務局長を務める傍ら、まちづくりや国際協力・平和教育・平和文化交流などの市民活動に携わり、1989年にANT-Hiroshimaを設立。“平和都市”広島を活動の拠点とし、「世界の、そして1人1人の平和づくり」を目標に、ヒロシマの経験と思いを伝えながら、市民や子どもたち、広島を訪れる海外の研修生などを対象に、国際理解や平和教育を実践している
※写真は同法人が行っている「サダコの絵本プロジェクト」により、ネパール語に訳された絵本。4月末、渡部さんによってネパールの子どもたちに届けられました
 
 
 
  

提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2016年5月28日号掲載)

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