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知っておきたい防災 vol.8

子どもたちに伝えたい災害の教訓

防災教育の必要性

 広島県は土砂災害の危険が高い地域であるにもかかわらず、わずか15年前に起こった広島市佐伯区や呉市の土砂災害さえも記憶に乏しいのが現状です。災害地理学者で、9月と10月の2回現地を調査した奈良大学名誉教授の池田碩先生に、このたびの災害を教訓に、親から子どもへ伝えるべきこと、親として知っておくこと、学校教育の役割などについて、話をうかがいました。
 
池田碩先生
 
 
池田碩先生
奈良大学名誉教授。自然地理学、地形・災害科学が専門。著書に、「花崗岩地形の世界」、「1995.1.17 大震災と六甲山地(CD-ROM 版)」、「自然災害地研究」他。研究仲間からは「花こう岩の池田」と呼ばれています
 
写真のような大岩塊が多数流れ出ました(八木3丁目)
写真のような大岩塊が多数流れ出ました(八木3丁目)
 
 
 

【Q1】災害現場をご覧になって、まずはどんなことを感じられましたか。

 
【A】 このたびの災害を“広島土砂災害”と呼んでいますが、死者74人という甚大な災害となった原因は、石(礫〈れき〉)による破壊です。最初の激流は、表層の土砂と泥水によるものでしょうが、土砂だけでは、家を破壊するには至っていません(写真1)。
 しかし、その次からの激流は、大量の大岩が谷底をえぐるように流れたようです。写真2は、大岩が、家の1階部分を破壊した様子。河谷(かこく)側の1階だけが壊れていることから、2階か、河谷とは反対側に避難していれば、命だけは助かったことが分かります。
 
【写真1】土砂に埋まった家。まさ土と泥水が、床上まで浸入したものの、家は残っています。水や土砂が押し寄せた高さの跡が、くっきりと残っています(緑井8丁目)
【写真1】土砂に埋まった家。まさ土と泥水が、床上まで浸入したものの、家は残っています。水や土砂が押し寄せた高さの跡が、くっきりと残っています(緑井8丁目)
【写真2】大岩が民家の1階部分(河谷側)を破損(八木3丁目)
【写真2】大岩が民家の1階部分(河谷側)を破損(八木3丁目)
 
 

【Q2】広島は、気候が温暖で台風の直撃も少なく、災害が少ない地域だと思っていましたが…

 
 
【A】 広島県西部の沿岸地域から中国山地にかけて、花崗(かこう)岩が風化した爐泙掬抬瓩噺討个譴襦∧れやすい土壌が広がっています。災害史を研究する専門家は、土砂・土石流災害の多発地域と呼んでいます。
 さらに、八木・緑井は、阿武山山ろくに広がる複合扇状地の上にあり、こうした地形は、集中豪雨時に土石流が発生しやすくなります。地質と地形から見て、このたびの災害は狒枋螻悪瓩任皚猝ち粛瓩任發△蠅泙擦鵝
 
 

【Q3】災害が起こりやすい場所などは、察知できるものですか。

 
【A】 災害が発生する地域は、昔は人が住んでいなかったので、発生しても被害は大きくなりませんでした。戦後、都市化が進み、例えば八木・緑井地区であれば、扇状地の下方から上方へ住宅地として開発され、現在は谷筋まで家が食い込んで建っています。昭和25年と現在との地形図を見比べれば、開発のすさまじさがよく分かります。
 写真3は、河谷の中にまで家が建っていたため、このたびの災害で、破壊されたり押し流されました。また写真4は、河谷にふたをして道路になっていたところです。どちらも元々は川ですから、土砂・土石が一気に流れ下りました。 近年、自然災害の被害を受けやすい場所に、住宅地が拡大しています。過去の土地の状態を知っておくことは、今を生きる私たちにとって、防災につながります。
 
 
 
【写真3】河谷内にあった民家は、破壊されたり流されたりしました(緑井8丁目)
【写真3】河谷内にあった民家は、破壊されたり流されたりしました(緑井8丁目)
【写真4】アスファルトがめくり上がり、道の下に川が流れていたことがわかりました(緑井8丁目)
【写真4】アスファルトがめくり上がり、道の下に川が流れていたことがわかりました(緑井8丁目)
 

【Q4】過去にあった災害は、どのような方法で知ることができますか。

 
【A】 わずか30年の間でも、表1のような土砂・土石流災害があります。皆さんは記憶にありますか。まずは、その土地がかつて経験した災害を知ることです。
 広島県では、集中豪雨により災害が繰り返し発生しています。こうした災害の爪あとは、地形や地層、地名や古地図、町史や伝承、記念碑などからひも解くことができます。例えば、八木・緑井・川内地区の記録書「佐東町史」には、過去にも同じような災害があったことが記述されています。また地元の長老から、昔の話を聞くこともいいでしょう。伝承や民話には、山津波を龍や大蛇に置き換えて、物語となっている場合もあります(資料下)。自分が暮らす地域の郷土史について、一度は調べてみることです。
 

表1 過去30年間に広島県内で発生した土砂・土石流の災害

(1)1988年7月21日に安芸太田町で14人が犠牲に。
(2)1999年6月29日に佐伯区や呉市で32人が犠牲に。
(3)2010年7月、庄原市や呉市で5人が犠牲に。
 
 

【Q5】このたびのことで、子どもたちに、防災教育の必要性を感じますが…

 
【A】 私が専門としている災害地理学的な視点で、土地を観察・検証することが必要です。小学校では郷土について学習します。中学校では、社会科の地理的分野で災害について学び、実際に地域を調査する単元もあります。広島県の実態は分かりませんが、一般的に夏休みの自由研究になるぐらいで、十分に学習されているとは思えません。
 市町では、自然災害による被害をできるだけ小さく抑えることを目的に、防災地図(ハザードマップ)を作っています。地図には、その土地で予測される災害が記され、避難場所や防災関連施設なども盛り込まれています。地図からその情報が読み取れなければ意味がありませんから、そこは学校教育の役目。また家庭でも、避難の方法や危険箇所など、親子で話し合って自主防災の意識を高めることです。
 
 

【Q6】私たちは、災害の恐怖とどう向き合ったらいいでしょうか。

 
【A】 海辺なら津波や高潮、山間部なら土砂・土石流災害や積雪など、災害にはいろいろな種類があります。しかも最近の異常気象で、被害はますます大きくなっています。
 かつて経験した災害と、自分の住む土地の成り立ちや特徴を知れば、身近な地域でどのような災害が起こる可能性があるか、どのように対応すればいいかが分かります。そして防災訓練には積極的に参加し、住民同士で情報を共有したり、見直したりして、防災の精度を高めることです。
 
 

【資料】 土砂・土石流災害に関係する 安佐南区の郷土史

(本紙「リビングひろしま」で2000年5月から8年間連載していた「村岡幸雄先生と行く ふるさと再発見! 歴史散歩」に掲載された記事の一部を要約)
 
(1)山本の山津波(本紙2002年2月23日号掲載)
 大正15年9月11日に、山本の地獄谷や大塚谷で山津波が発生し、24人が死亡。当時をしのんで、立専寺(山本9-21)や専念寺で、毎年追悼会が行われています。
 
(2)関の口地蔵(本紙2001年2月3日号掲載)
 1704年、山が大雨により崩れ、土石流となって関の口(伴第二公園付近)に流れました。この災害により12人が亡くなり、毎晩のように亡霊が出没したことから、地蔵尊を造立して供養。毎年8月23日には踊り供養が行われています。
 
蛇王池の碑(2007 年撮影)
蛇王池の碑(2007 年撮影)
(3)蛇王池の碑(本紙2007年7月7日号掲載)
 梅林地区には、「陰徳太平記」に登場する香川勝雄が、阿武山大蛇を退治した伝説が残ります(蛇ぬけ=土石流を発生させる大蛇の伝説)。
 大蛇の首を切り落とした際に、飛んで落ちた凹地が大蛇池と呼ばれています。梅林駅の裏手、住宅との中に「蛇王池の碑」(八木3-20-25)が建てられていて、この碑の北50mのところに、昔、池(湧水地)がありました。
 
 
  
 
提供:広島リビング新聞社
(「リビングひろしま」2014年10月25日号掲載)
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